東京大学きらら同好会

東京大学きらら同好会の公式ブログ

東大におけるサークルの作り方

おはようございます、東京大学きらら同好会、兼、東京大学東京大学同好会の竹麻呂です。

「きらら」作品の一般的な特徴を述べることは難しいですが、高校や中学における部・同好会を舞台とするものが少なくないというのは紛れもない事実でしょう。

また、3~5人程度の人数のメインキャラクターを中心に物語が展開する作品も少なくありません。(余談になりますが、東京大学きらら同好会の手によって「きららのイデア」を顕現させるべく建立された立て看板には4人の人物が描かれており、この4人という人数を決めるときに、過去現在未来のきらら作品を分析して喧々囂々の議論があったそうです)

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しかし、3~5人という人数は、高校・中学における部・同好会の人数としては少ない方と言えるでしょう。要するに、きらら作品が舞台とする部・同好会の中には、いわば弱小部活が多いのです。そのような部・同好会は、しばしば廃止や再編の危機を迎えたり、逆にそもそもできたばかりであったりするものです。そして、部・同好会としての新設・存続を果たすために、人数を集めるとか実績を出すとかの条件が求められるというのもお決まりのパターンです。

このブログをお読みのきららが好きな皆さんは、東京大学に入って、彼女たちと同じように気の合う仲間とまったりと喋ったり、あるいはめざす目標に向けて活動をしていきたいと思っているのではないでしょうか。そして、そんな活動の場として部や同好会を作るにはどうすればいいかと不安に駆られているのではないでしょうか。そんな皆さんのために、この記事では東京大学でサークルを作るにはどうすればいいのか、その方法を説明します。

高校や中学で部活を立ち上げるときには、職員会議や生徒会の承認を取らなければいけなかったのではないでしょうか。日本で最難関の東京大学で許可をもらうなんて大変そうだなあ……と思った皆さんに朗報です。なんと、東京大学では、サークルを作るのに誰の許可も必要ないのです。新しいサークルに許可を出したり、逆に新しいサークルを作るのを禁止したりする横暴な生徒会のような組織は存在しないのです。

そんな夢のような話があるのか、と半信半疑の方もおられるかもしれません。しかしこれは事実です。実際、「東京大学きらら同好会」というサークルは、2021年4月にある学生の思いつきで作られたそうです。本人に直接聞いたから間違いありません。本当にただ宣言するだけでサークルが作れるのです。

……実はこれにはカラクリがあって、誰の許可も必要ない代わりに、サークルを作っただけでは何の御利益もありません。多くのきらら作品で登場人物が部や同好会に拘るのは部費や部室といった実益があるからでしょう*1。しかし、そういった便益を得るには宣言しただけではダメで、やっぱり一定の条件を満たさなければならないのです。どうすればいいのでしょうか?

皆さんの高校や中学では、部活動や同好会を管理していたのは、職員会議などの学校の組織だったでしょうか、それとも生徒会などの生徒自身の組織だったでしょうか。生徒会もどうせ先生の言いなりなのだからどちらでも一緒? そうかもしれませんね。東京大学では違います。「学生自治」という理念があって、サークルなどの課外活動を、本当の意味で学生が自分たちで管理しています。

それで、学生自治による課外活動において重要な役割を果たしている団体がいくつか存在します。これらの団体は「学生自治団体」と総称されており、(学生の民主主義によって定められた)一定のルールに従って、サークル間やサークル・学生個人と大学の間の利害の調整を行っています。具体的に挙げると、以下の団体があります。

多いですね。実は純粋な学生団体ではないものも混ざっているのですが、便宜上まとめて学生自治団体として扱いました。これらの数多くの団体が複雑に絡み合って課外活動の諸制度を構成しているというのが実態です。このあたりの仕組みをきちんと把握している学生はそう多くはありませんが、私たち学生による自治を継続して実現していくためには、一人一人が少しずつでも理解を深めていくことが重要です。特に、サークルを新しく作ろうとしている皆さんならなおのことです。

サークル活動に特に関わりが深いのは、上記のうち「教養学部学友会」です。学友会に対して書類を提出し、かつ一定期間継続して会議に出席することで、金銭や物資の援助を得たり、部室の割り振りを受けたりすることができるようになります(ただし、部室は需要と供給が釣り合っていないため、希望してもすぐに割り振られるとは限らないし、手続きに不備があるとすぐに取り上げられてしまいます)。それぞれの制度の利用には一定の条件がありますが、どちらかというと機械的に決まっており、きちんと活動をしていれば理不尽なブラックボックスによって却下されるといったことはあまり聞きません(そもそも継続的に活動を続けることが必ずしも容易ではなく、機械的な要件だけで十分に門が狭くなっていると考えるのがよいでしょう)。ちなみに、東京大学きらら同好会は出来てから日が浅いため、残念ながら部室が割り振られるにはもう少し時間がかかりそうです。

また、「教養学部オリエンテーション委員会」も多くのサークルと関わりがあります。こちらは春に行われる新歓活動のいわば総元締めといったところです。大学の施設を使って行う新歓活動は、オリエンテーション委員会がまとめて借り受けて主催し、各サークルがそこに参加するという形を取っています。ちなみに、東京大学きらら同好会も、オリエンテーション委員会主催の「諸手続後新歓活動(テント列)」や「サークルオリエンテーション」などに参加していますので、是非足を運んでみてください。

と、ここまで説明をしてきたのですが、実はちょっと注意すべき点があります。これらの制度は、主に1・2年生が所属する駒場キャンパスを中心としたものです。3年生以上の多くが所属する本郷キャンパスでは、サークル活動が駒場ほどには活発ではないこともあり、大学が(学生自治団体を通さずに)直接サークルに支援を行う「届出学生団体」という制度があります。

いよいよもって話が複雑になってきました。東京大学は巨大な大学なので、何をするにも話が複雑です。授業を受けるだけでも、「履修の手引き」という難解な冊子を読み込まなければ、留年してしまったり、成績に影響が出て希望の学部に進学できなくなってしまったりします。それだけでも一苦労なのに、サークルとして部室や部費を得て活動していくためには、さらに理解すべきことが増えてしまうのです。やっぱり大変なんじゃないか、困った、どうしよう……と自信がなくなってきたみなさんにお知らせです。

東京大学きらら同好会では、新入会員を募集しています。

新しくサークルを作らなくても、気の合う仲間とまったりと喋ったり、あるいはめざす目標に向けて活動をしていくことができます。東京大学きらら同好会には、立て看板を建てたり同人誌を作ったりとさまざまな活動をしているガチ勢もいれば、Discordでたまにお喋りに現れるだけの人もいますから、あなたにも合う参加のスタイルがあるでしょう。そしてなにより、きらら好きの皆さんなら、きっと気の合う仲間を見つけることができます。ぜひ検討してみてください。

utkiraracircle.github.io

*1:部室はともかく、部費は保護者が生徒会費などの形で支払ったものが分配されるだけで、別に天から降ってくるわけではなく広い目で見れば自分で出しているわけなのですが、本人からすれば大きな問題だというのも事実ですね