こんにちは。東京大学きらら同好会の500mLと申します。
今年も二次試験がやってきました。
これに合わせて、去年頒布した合同誌「暴走アカデミズム」の本文PDFを公開させていただこうと思います。お楽しみいただければ幸いです。
以下のリンクから、PDFをダウンロードできます。
【評論パート】
【イラスト・漫画・小説パート】
最後に、受験生の皆さんの合格をお祈りしています。
こんにちは。東京大学きらら同好会の500mLと申します。
今年も二次試験がやってきました。
これに合わせて、去年頒布した合同誌「暴走アカデミズム」の本文PDFを公開させていただこうと思います。お楽しみいただければ幸いです。
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【評論パート】
【イラスト・漫画・小説パート】
最後に、受験生の皆さんの合格をお祈りしています。
この記事は東京大学きらら同好会Advent Calendarの22日目の記事です。
adventar.org
21日目はエクトぷらずまさんによる『きらきら☆スタディー』に登場する国際数学オリンピック (IMO) の問題について - EPのブログでした。並々ならぬ努力でクイズを制作するエクトぷらずまさんにわからないのであれば、答えは本人と神のみぞ知るセカイなのではないでしょうか。(何はともあれ、とても興味深い記事でした!)
www.tv-tokyo.co.jp(この作品はきららではありません)
23日目はあをもみじさんによるコミケで丸いぼざろ本を作った話|あをもみじでした。コミアカでこの本を購入した際、あをもみじさんに「こういう特殊な形状の本を作ってくれる印刷所もあるんですね~」と話しかけたら「すべて手作業です」と返され、同人の執念と孤高に恐懼することとなりました。同人文化を支える見えない努力の数々に連帯を!
23日目が過去形であることから察しの良い方はお気付きかもしれません。記事自体は12月中旬に書き上がっていたにもかかわらず、期日通りに公開するのを忘れていました。陳謝……(ところで2022年のアドカレをまだ書いていない先輩もいるという話もあります)
今日中にくろのすさんの犬吠埼灯台・出雲日御碕灯台訪問記も公開される見込みです。旅行、良いですね。私も行きたい。切実に。
以下、本編
下記の文章は、まんがタイムきらら20周年企画「わたしのイチオシきらら」に私・ポリアネスが投稿した文章の転載です。書いてから数ヶ月しか経っていないのに読み返すとすごく恥ずかしい。皆さんも公式に愛を伝える際には限界オタクの口ぶりになっていないか十分注意するようにしてください。
ゆゆしき。その甘美な響きを思い浮かべるだけで、私の心は高鳴ります。「ゆゆ式」とは何か?と人は問います。私は答えます、全てだ、と。
「ゆゆ式」の魅力、それはなんといっても、読者のノスタルジアを喚起する点にあるでしょう。高校生の放課後、友達と何をするでもなくだべっていたあの頃。内々でしか伝わらない冗談を言い合っては笑っていたあの頃。仲良しグループの中ではあなたも私も生粋のエンターテイナー、テレビのお笑い芸人にだって負けない爆笑をかっさらって……とまで言うとやや美化しすぎかもしれませんが、美しい思い出は誰しもあります。祈っても祈っても帰ってこないあの日々に、人は思いを馳せたり、あるいは忘れようと努めたりしていました。
そこに燦然と現れたのが「ゆゆ式」です。読めば魂はあの頃へ還っていきます。ボケ担当のゆずこ、ツッコミのゆい、マイペースなゆかり。織りなす会話は三人の間でしか通じないものであり、そのことが絆を強くしています。将来への不安はほとんどない、今一瞬を噛み締める三人を目の当たりにして、読者は心を洗い、明日を生きる活力を得るのです。ノスタルジアによるたまの胸の疼きはご愛嬌。むしろそれまでも愛おしい。「ゆゆ式」は私にそう感じさせてくれました。
「私たちには私たちは特別だけど それでもやっぱり 私はただの高校生なんだよ・・・」
これはゆずこのセリフです。そう、ゆずこはただの高校生。だけど、ただの高校生でいられる時間がいかに貴重であるか、彼女たちはまだ知りません。「ゆゆ式」を読み始めた当初、高校生の私も知りませんでした。彼女たちには「私たちには私たちは特別」でいられる時間を大切にしてほしいと思いながら、私もいつか過去として懐かしむことになるであろう今を大切に生きようと、決意を新たにするのでした。
いかがだったでしょうか。特に付け足すことはありません。恥を忍んで文章を公開した私のためにもみなさん「ゆゆ式」を読んでください。そうすればこの文章も浮かばれることでしょう。
エクトぷらずま (@Ecto__PLASMA) です。
この記事では、先日東京大学きらら同好会Advent Calendar 2023の記事として投稿した推理パズル「step.1-2『席順は?』 」の解法を解説しています。
この問題を解いていたが、どうしても矛盾が発生してしまう、手が止まってしまったという方は、是非ご活用ください。(問題チェックを務めた3人は全員東大生で普段からある程度パズルに触れてもいる人でもありますが、解くのに30分~90分かかったそうなので、結構難しいと思います。)
やっぱり自力で解きたいという方は、ネタバレを踏まないようご注意ください。
また、解説とは関係ないですが、最後に少し、このパズルがどんな風に作られたのかについても紹介します。
はじめに、1年2組教室の席配置は左右対称であることを意識しながら解くと、少し考えやすくなると思います。8人の生徒のうち、席の左右の位置関係に言及しているのは、席が窓際にあると言っている高橋菜々恵さんだけです。ですから、高橋さんの情報が使えるようになるまでは、左右対称な位置にある2つの席どうしを同一視して考えることにすると、考える必要のあるパターンが減ることになり、わかりやすくなるでしょう。
この問題のようなパズルを解き進める際の基本は、「どの情報が最も強い制約になっているか?」を考えることです。
8人の情報のうち最も強い制約を与えるのは、25個の席すべてに影響する情報である大谷周さんの発言 (各列背の順) です。まずはこのヒントから考えたいところですが、このヒントの単体は具体的な生徒の席配置に言及しているものではないため、他のヒントと組み合わせて考える必要があります。
次に強い制約を与えると考えられるのは、5人の生徒の位置関係を指定する内容の、今井千尋さん、菊池淡雪さん、佐々木陽菜さん、の3人のコメントです。3つとも「自分の前後左右の席の生徒は、すべてある条件を満たす」という形の制約に対応します。これらについて考えるため、まずはそれぞれの条件を満たす生徒を列挙すると、以下のようになります。
一番強そうな制約は、条件を満たす人が4人しかいない菊池さんの発言ですね。4人のうち菊池さんより背が低いのは久保田さんしかいないことと合わせ、菊池さんの周囲の席順が、図1のように部分的に確定します。
ただ、これ以上のことは言えません。
次に、佐々木さんのコメントについて考えてみましょう。一見、佐々木さんの前後左右に席がある4人の組み合わせは、6C4=15通りあるように思えます。
ここで着目するべきは、名前が漢字3文字の6人のうち、清水・増田・大谷の3人がクラスで最も背が高い3人でもあることです。これを念頭に、佐々木さんの席周辺の席順を絞ることができます。
例として、佐々木さんの前の席が千石冠さんの席だとするとどうなるか考えてみましょう。千石さんの席は必ず最前列なので、佐々木さんは前から2個目の席に入ります。自分自身より背が高い生徒が3人いない清水・増田・大谷の3人は、前から2個目の席には入らないので、佐々木さんの左右は椿森さん、岩崎さんになります。同様に考え、佐々木さんの真後ろには清水さんが入り、そのさらに真後ろに、順に増田さん、大谷さんと入ることが分かります。
ここで矛盾が生じます。岩崎敬さんの発言から、椿森さんと十倉栄依子さんの席は隣同士です。しかし、十倉さんはクラスで4番目に背が高いため、その後ろに座る可能性が残っている生徒がいません!よって、佐々木さんの前に千石さんが座ることはありえないことが分かりました。
岩崎さんの発言もあわせて、同様に考えていくと、佐々木さんの周辺の生徒が次のように決まり、かつ佐々木さんが後ろから2列目の席に座ることが分かります。
増田さんが図1と図3の両方に登場することに注意しながら、以上の結果を組み合わせると、ここまで確定します。
次に、今井さんの発言について考えましょう。「今井さんの前後左右に生徒が座る席がある」という情報だけから、今井さんの席の可能性を、5x5列に並んだ25席からその中央3x3列の9席に絞ることができます。この9つの席のうち今井さんの席である可能性が残っているのは3つだけですが、椿森・十倉の2人は運動部員ではないため、今井さんの座席が久保田さんの前に確定します。
このステップが一番難しいと思います。
ここまでの考察を踏まえると、今井さんの前・左・右の3つの席に入る可能性が残っている生徒は、小鹿野・堀口・遠藤・藤井の4人です。一見絞り切れないように見えますが、少し視野を広げてみましょう。
図5のAの位置に入る可能性が残っている生徒のうち最も背が高いのは、152cmの遠藤さんと藤井さんです。よって、Bの位置に入る生徒の身長も、152cm以下であることが分かります。しかし、身長が152cm以下の生徒は5人しかいません!このことから、AとBを合わせた5つの席に、千石・小鹿野・堀口・遠藤・藤井の5人が順不同で入ることが分かります。
以上のことを踏まえて、次に関根ももかさんの発言に注目しましょう。図7をふまえれば、関根さんが入る可能性があるのは両端の列に限られることが分かります。さらに、もし関根さんが岩崎さんと同じ列に入ったとすると、その列の残りの席に入る可能性がある生徒が、出席番号1番の一之瀬花名さんと8番の加藤比呂さんの2人しかいません!これは矛盾です。
よって、関根さんはもう片方の端の列に入ることが分かり、これと連動して小鹿野・遠藤の2人の席も確定します。Step 8の考察を踏まえないと、関根さんの入る列がまだ確定しない (5番の遠藤さんと7番の小鹿野さんが入る可能性が残っている) のがポイントです。
後は堀口素直さんの発言の条件と背の順の条件が満たされるように生徒を配置していき、最後に高橋さんが窓際の席に行くように適宜左右を入れ替えることで、解答が得られます。
協力者一人一人の分だけ良いものが作れたと思います。作っててとても楽しかったです。
東京大学きらら同好会 Advent Calendar 2023の13日目のパズルです。
「スロウスタート 10周年記念展 step.京都」開催おめでとうございます!
pdf版はこちらから。内容は同じです。
星尾女子高校の1年2組で、席替えが行われたようです。席替えの結果について、1年2組の生徒たちが話しています。その内容から、5x5列の各席に座っている生徒は誰か推理してください。
(注: この問題では、「隣」は左右隣のこと、「名前」はフルネームのこと、「列」は前後に並んだ5つの席のことを指します)
アニメ版に準拠しています。
出席 番号 |
名字 | 名前 | 身長 | 部活 |
---|---|---|---|---|
16 | 千石 | 冠 | 138 | なし |
7 | 小鹿野 | 真秀 | 146 | 陸上部 |
22 | 堀口 | 素直 | 148 | テニス部 |
5 | 遠藤 | 悠里 | 152 | バレー部 |
21 | 藤井 | 万美 | 152 | バスケ部 |
25 | 百地 | たまて | 153 | なし |
1 | 一之瀬 | 花名 | 154 | なし |
18 | 椿森 | 幸 | 155 | 茶道部 |
2 | 今井 | 千尋 | 156 | 演劇部 |
24 | 松本 | リオ | 156 | 文芸部 |
9 | 菊池 | 淡雪 | 157 | 手芸部 |
10 | 久保田 | あや華 | 157 | バスケ部 |
20 | 中村 | 千奈美 | 157 | 文芸部 |
8 | 加藤 | 比呂 | 158 | 写真部 |
11 | 佐々木 | 陽菜 | 158 | ESS部 |
13 | 島田 | 美弥子 | 158 | 料理部 |
17 | 高橋 | 菜々恵 | 158 | 園芸部 |
3 | 岩崎 | 敬 | 160 | 茶道部 |
12 | 佐藤 | 理香乃 | 161 | 新聞部 |
4 | 内田 | 麻理絵 | 162 | テニス部 |
15 | 関根 | ももか | 163 | 華道部 |
19 | 十倉 | 栄依子 | 163 | なし |
14 | 清水 | 翠 | 165 | 料理部 |
23 | 増田 | 青 | 170 | バレー部 |
6 | 大谷 | 周 | 174 | 陸上部 |
こちらから解答が正解かどうかチェックできます。
この問題は、第16回全日本パズル選手権 (2007) 準決勝 PUZZLE 12「出席番号は?」から着想を得ています。
初めまして。10月より500mL先生に代わりまして東京大学きらら同好会の会長を務めております文科一類1年のポリアネスと申します。
東京大学きらら同好会は、設立から3年未満と日が浅いにもかかわらず、様々な事情から驚くほどの衆目を集め、会員が90人を超える一大サークルへと成長を遂げています。
一般的に言って、サークルの2代目会長というのは重責です。なんといっても、有志によって始まったサークルを引き継ぎ、次世代につなぐ必要があるのですから。しかも東大きら同は一般的なサークルではありません。3年未満で8冊も同人誌を出している大学生の同人サークルは異常なほど優秀です。さらに恐ろしいことには、会員になって初めてわかったのですが、きら同の成功は才能あふれる物書き、デザイナー、イラストレーター、校正その他のクリエイターたちの血のにじむような努力に依存しているのです。このような属人的な成功は簡単には引き継げるものではありません。
ですから、当面のきら同の課題は、属人性をゆるやかに解体した上で東大のきららオタクにとっての憩いの場を提供すること、同人活動を無理のない形で存続させていくことではないかと考えています。
一方で、クリエイターがのびのびと活動できる場でありつづけたいとも思います。私がこのサークルを知った高校生の頃、変なオタクたちが変なことをしている場ユニークなクリエイターの競演の場としての東大きら同に強いあこがれを感じていたことを思い出すからです。
この文章を読んでくださっている東大関係者・東大志望者の皆さん、ぜひともきら同へお越しください。お待ちしています。
そして、東大に関係がある方もない方も、きららが好きな方も少ししか知らないという方も、今後ともきら同をよろしくお願いいたします。
今年もAdvent Calendarの季節がやってきました。本記事は、東京大学きらら同好会 Advent Calendar 2023の1日目です。
明日はふぁぼんさんによる「スロウスタートの新キャラクター名を考える」が予定されています。果たしてどんな名前なのでしょうか.....?
* * * * *
東大きらら同好会のK. 汝水 (@tactfully28) です。皆さんは、ちょぼらうにょぽみ先生による「探偵夢宮さくらの完全敗北」を覚えていらっしゃいますでしょうか。
まんがタイムきらら本誌で2021年から連載されていた本作ですが、1巻発売後しばらくして急展開を迎えたと思いきや、そのまま休載に入ってしまいました。そして、2巻が出ないままになっています。
ファンとしてはちゃんと完結させてほしいものですが、それはさておき、今作にはきらら漫画には珍しくギロチン*1が出てきます(図1)。
このギロチンは、「いっぱい人を幸せにして立派な座敷童になる」という夢を持つ座敷童の「ざしわら」(図2)が探偵部部長の「ナナオ」を攻撃するために変化した姿です。図1と図2を見比べてみると、ざしわらが普段身につけている花のアクセサリーはギロチンになっても残っていることがわかります。このギロチン形態は、攻撃力と可愛さを両立したフォームだと言えるでしょう。
さて、ギロチンといえば、東京にはギロチンの展示で有名な博物館があります。それが明治大学博物館です。最寄駅はお茶の水です。
実際に行ってきました。主旨を読み取るのが難しい看板(図3)があって戸惑いましたが、どうやら入って良いようです。これを難なく突破できるのは一休さんくらいではないでしょうか。
こちらが展示されているギロチンの写真です(図4)。縮小レプリカとはいえかなり大きく、その重めかしい姿には言葉を失います。
刑罰の歴史を学ぶ場として、明治大学博物館は他にも様々な資料を展示しています。中でも圧巻なのが鉄の処女です(図5)。こちらもレプリカですが、なんともいえない不気味さを放っています。
江戸時代の処刑や拷問についての展示もあります。火刑(図6)や磔、鋸挽きなど、死刑だけでも様々な処罰の方法があったそうです。
明治大学博物館では、これらの他にも日本で発見された石器・土器の展示や、陶磁器・漆器といった工芸品の展示もあります。もし処刑や拷問に興味がなかったとしても、歴史に興味があれば誰でも楽しめる博物館だと思います。無料ですので、皆さんも是非訪れてみてください。刑罰の歴史の学習を通して、人権についての知識を深めていきましょう。
マンガ等に鉄の処女を登場させたくなったとき(図7)の参考資料も手に入ります。
それでは。
*1:ギロチンといっても空中ギロチンですが
まんがタイムきららの作品のテーマは多岐にわたっていて、「こんなものまできららに登場していたのか」と思うことも多いです。では、われらが東京大学はきららに登場するのでしょうか? 結論からいえば、多くのきらら作品で東大の施設が出てきたり、東大が言及されたりしています。つまり、東京大学もきららだというわけですね(ぐるぐる目)。
本記事では、そんな「きららの中の東大」を探し集めた結果を報告します。「施設編」では東大の施設が描かれた作品、「試験問題編」では東大の入試問題が登場した作品、「言及編」では東大への言及がある作品をご紹介していきます。
筆者:kn1cht(@kn1cht)