東京大学きらら同好会

東京大学きらら同好会の公式ブログ

「わたしのイチオシきらら」投稿作 by ポリアネス

この記事は東京大学きらら同好会Advent Calendarの22日目の記事です。
adventar.org

21日目はエクトぷらずまさんによる『きらきら☆スタディー』に登場する国際数学オリンピック (IMO) の問題について - EPのブログでした。並々ならぬ努力でクイズを制作するエクトぷらずまさんにわからないのであれば、答えは本人と神のみぞ知るセカイなのではないでしょうか。(何はともあれ、とても興味深い記事でした!)

www.tv-tokyo.co.jp(この作品はきららではありません)

23日目はあをもみじさんによるコミケで丸いぼざろ本を作った話|あをもみじでした。コミアカでこの本を購入した際、あをもみじさんに「こういう特殊な形状の本を作ってくれる印刷所もあるんですね~」と話しかけたら「すべて手作業です」と返され、同人の執念と孤高に恐懼することとなりました。同人文化を支える見えない努力の数々に連帯を!

23日目が過去形であることから察しの良い方はお気付きかもしれません。記事自体は12月中旬に書き上がっていたにもかかわらず、期日通りに公開するのを忘れていました。陳謝……(ところで2022年のアドカレをまだ書いていない先輩もいるという話もあります)

今日中にくろのすさんの犬吠埼灯台・出雲日御碕灯台訪問記も公開される見込みです。旅行、良いですね。私も行きたい。切実に。


以下、本編


下記の文章は、まんがタイムきらら20周年企画「わたしのイチオシきらら」に私・ポリアネスが投稿した文章の転載です。書いてから数ヶ月しか経っていないのに読み返すとすごく恥ずかしい。皆さんも公式に愛を伝える際には限界オタクの口ぶりになっていないか十分注意するようにしてください。

ゆゆしき。その甘美な響きを思い浮かべるだけで、私の心は高鳴ります。「ゆゆ式」とは何か?と人は問います。私は答えます、全てだ、と。

ゆゆ式」の魅力、それはなんといっても、読者のノスタルジアを喚起する点にあるでしょう。高校生の放課後、友達と何をするでもなくだべっていたあの頃。内々でしか伝わらない冗談を言い合っては笑っていたあの頃。仲良しグループの中ではあなたも私も生粋のエンターテイナー、テレビのお笑い芸人にだって負けない爆笑をかっさらって……とまで言うとやや美化しすぎかもしれませんが、美しい思い出は誰しもあります。祈っても祈っても帰ってこないあの日々に、人は思いを馳せたり、あるいは忘れようと努めたりしていました。

そこに燦然と現れたのが「ゆゆ式」です。読めば魂はあの頃へ還っていきます。ボケ担当のゆずこ、ツッコミのゆい、マイペースなゆかり。織りなす会話は三人の間でしか通じないものであり、そのことが絆を強くしています。将来への不安はほとんどない、今一瞬を噛み締める三人を目の当たりにして、読者は心を洗い、明日を生きる活力を得るのです。ノスタルジアによるたまの胸の疼きはご愛嬌。むしろそれまでも愛おしい。「ゆゆ式」は私にそう感じさせてくれました。

「私たちには私たちは特別だけど それでもやっぱり 私はただの高校生なんだよ・・・」

これはゆずこのセリフです。そう、ゆずこはただの高校生。だけど、ただの高校生でいられる時間がいかに貴重であるか、彼女たちはまだ知りません。「ゆゆ式」を読み始めた当初、高校生の私も知りませんでした。彼女たちには「私たちには私たちは特別」でいられる時間を大切にしてほしいと思いながら、私もいつか過去として懐かしむことになるであろう今を大切に生きようと、決意を新たにするのでした。


いかがだったでしょうか。特に付け足すことはありません。恥を忍んで文章を公開した私のためにもみなさん「ゆゆ式」を読んでください。そうすればこの文章も浮かばれることでしょう。